[鉄道]淡路島線妄想地理

[淡路島線] Ⅳ-Ⅴ 淡路島線の運賃ルール

淡路島線シリーズ。
今回は淡路島線を乗車するうえで適用されるきっぷや特急券のルールを紹介していく。

JR線の運賃は基本的には全国共通であるものの、都市部か地方部かで計算に使ううえでの基準が変わったりする。
また今回、明石海峡トンネルや大鳴門橋など、特殊な構造物を有することから、加算運賃も設定されている。
それに加えて特急券の料金も紹介していく。
それらも含めて本稿では紹介していく。

尚、今回取り上げるルールは2026年8月1日現在のJRのルールに基づく。

「ぼくの色眼鏡哲学」管理人のながたるみおです。
ご訪問いただきありがとうございます。
今回は淡路島線の運賃ルールについて、考察していく。

なお、思考整理や画像生成の補助としてAIを活用することがあります。

JRの運賃ルール

まずJR線の運賃は、原則として乗車距離に応じて料金が決定する。
ただその料金の上り幅は都市部と地方部で異なり、また都市部ではいくつかの割引策も実行されている。

本項ではそういったJR線の基本的なルールについて紹介していき、淡路島線ではどう扱うかを示していきたい。

① 幹線 or 地方交通線

まず運賃設定の幹となるのが、この幹線か地方交通線かの区分である。
これの明確な基準などは割愛するが、簡単に言えば国鉄がJRになる際に定められた区分であり、利用者の多い路線は幹線、そうじゃない路線は地方交通線とされた。
またJR移行後に開業した路線は、JRが民間企業となったため利用客の見込まれる路線のみが新規開業するようになり、結果としてこれらの路線は幹線開業が基本となっている。

そしてこの区分によって、運賃計算の基礎ルールが異なる。
前述の通り、JR線の運賃は乗車距離に応じて決定するものの、その区間運賃が変わってくる。
詳細は割愛するものの幹線より地方交通線のほうが約1割程度割増になる。

このため、淡路島線は幹線区分とする。
淡路島線は神戸市と鳴門市を結ぶ路線ではあるものの、広域的に見れば徳島県と関西圏の最短経路を担う路線であり、ゆえに利用者も見込まれる路線となるためである。

②電車特定区間・特定区間運賃・大都市近郊区間・IC運賃

①が基本的な運賃設定となるが、関西圏や首都圏などではいくつかの割引制度が用意されている。
それが電車特定区間特定区間運賃大都市近郊区間IC運賃などである。

それぞれの語句の説明は、以下に入れている。

運賃計算に関する主な用語
用語 説明
電車特定区間 東京・大阪周辺の利用者が多い区間に設定されている運賃区分。 区間内の駅同士を利用する場合は、通常の幹線運賃より低い専用の賃率によって運賃を計算する。
特定区間運賃 通常の営業キロに基づく運賃とは別に、特定の駅間について個別の運賃が設定されている区間。 対象区間では、通常の計算結果ではなく、あらかじめ定められた特定運賃を適用する。
大都市近郊区間 東京・大阪などの大都市周辺に設定されている、乗車経路に関する特例区間。 区間内だけを利用する場合は、同じ駅や区間を重複して通らない限り経路を自由に選べ、 運賃は最も安くなる経路で計算する。ただし、乗車券は当日限り有効で、途中下車はできない。
IC運賃 ICOCAやSuicaなどの交通系ICカードを利用し、チャージ残額から支払う場合に適用される運賃。 運賃の設定方法や端数処理は会社・エリアによって異なる。 JR西日本のICOCAでは、原則として片道普通旅客運賃を10円単位でカード残額から差し引く。

いずれも利用客の多い区間であったり、路線の選択肢が豊富な地域で設定されており、他交通機関に対する利便性での優位性を確保するために設定されている。

そして淡路島線は、以下の通りに設定する。

電車特定区間は対象外とする。
今日において電車特定区間は関西圏でのみ設定されているが、ほとんどの区間が私鉄との競合路線となっている。このため運賃面での競争力を持たせるがゆえに未だ関西圏でも設定されているのだと考えられる。
そして淡路島線は私鉄との競合がなく、また高速バスとの競合も乗換えの利便性や所要時間において優位に立てていることから、設定しない

同様に特定区間運賃も同様に対象外とする。
これは例えば大阪駅 – 三ノ宮駅・京都駅間や大阪駅 – 高槻駅間など、特に私鉄との競合が激しい区間は、更に割安な運賃が設定されている。これは関西圏以外にも首都圏や中京圏、さらにJR以外にも京急などの私鉄でも設定されている。
淡路島線は既に優位性を有しているため、設定しない。

大都市近郊区間は、淡路島線全線が適用対象とする。
当制度は前述の2つと異なり、いわゆる大回り制度である。設定区間内であれば乗車距離にかかわらず、最短経路で運賃計算がなされるという制度である。
これはJR線が密集し乗車経路の計算が煩雑になる関西圏や首都圏などで設定されている。
そして淡路島線は須磨駅 – 鳴門駅間全線が対象となっているが、これは淡路島線の各駅を発着駅として関西圏のほかの範囲内の駅を発着駅とする場合は、最短経路で運賃計算の対象になるということである。
また全駅が範囲内としたのは、播州赤穂駅(赤穂線)や園部駅(嵯峨野線)同様に、淡路島線が須磨駅で既存の大阪近郊区間と接続し、淡路島各駅から京阪神方面への輸送を一体的に担うため、ここを対象外とすると経路確認など余剰な業務が発生することも大いに考えられるためである。

最後にIC運賃についてであるが、関東圏やJR東日本管内ではICカードで乗車すると、紙の切符で乗車した時と比べ、少し割安になるという制度が用意されている。
しかし関西圏では現状、用意されていないため、淡路島線も同様に適用外とする。

③加算運賃

②で運賃割引制度の紹介をしたが、次は加算運賃制度を紹介する。
JR線に限らず新規開業の路線ではしばしば加算運賃が設定されている。
関西圏のJR線だと関西空港線で設定されている。

そして淡路島線の加算運賃制度は、以下のように設定する。

区分 適用条件 加算額
A 明石海峡区間 180円
B 大鳴門橋区間 150円
C 淡路島内区間 80円
D 鳴門公園駅連絡 40円

まず明石海峡区間、つまり須磨駅 – ひょうご大磯駅間を利用する場合は、通常運賃に180円が加算される。
同様に大鳴門橋区間、つまり南淡うずしお駅 – 鳴門公園駅間を利用する場合は、通常運賃に150円が加算される。
そして淡路島内の各駅を発着する場合は、別に80円が加算される。
最後に「鳴門公園駅連絡」とは、鳴門公園駅とJR四国の各駅間を鳴門駅経由で発着する場合に加算される運賃であり、40円が加算される。

例として、大阪駅 – 洲本駅間を利用する場合、加算運賃は260円(=A+C)である。
大阪駅 – 鳴門公園駅間を利用する場合、加算運賃は330円(=A+B)である。
鳴門公園駅 – 徳島駅間を利用する場合、加算運賃は40円(=D)である。

④JR跨ぎ加算運賃

③は新設路線等で課される加算運賃であったが、それとは別にJRの管轄が変わる境界駅を超える利用には、加算運賃が課されることがある。
そして淡路島線・鳴門駅経由でJR西日本管内とJR四国管内を往来する場合は、加算運賃が③とは別に課される。

今日でも瀬戸大橋線(本四備讃線)の児島駅がJR西日本とJR四国の境界駅となっているため、既にJR西日本 – JR四国間の加算運賃が設定されているものの、これを修正する形で設定する。
というのも現状設定されているものが、瀬戸大橋線に合わせた形で設定されているため、16㎞以上のみでしか設定されておらず、細かな需要に対応できない。
このため、以下の通り設定する。なお、今回変更したところは赤字で示している。

JR四国区間の加算額
営業キロ
(運賃計算キロ)
基本額 児島駅経由
1~10km 70円
11~15km 100円
16~20km 110円 210円
21~25km 120円 220円
26~30km 130円 230円
31~35km 160円 260円
36~40km 180円 280円
41~45km 220円 320円
46~50km 230円 330円
51~60km 260円 360円
61~70km 270円 370円
71~80km 310円 410円
81~90km 320円 420円
91~100km 330円 430円
101~120km 340円 440円
121~140km 450円 550円
141~160km 560円 660円
161~180km 560円 660円
181~200km 560円 660円
201~220km 670円 770円
221~260km 670円 770円
261~280km 670円 770円
281km以上 670円 770円

※児島駅経由は、基本額に児島駅―宇多津駅間の加算運賃110円を加算したものである。

尚、詳細は割愛するものの、この加算運賃はJR四国管内の利用距離、つまり鳴門駅、もしくは児島駅からの営業キロ(営業計算キロ)に応じて加算される。
例として、大阪駅 – (鳴門駅) – 徳島駅間の④の加算運賃額は100円となる。

ここまで煩雑なところもあったかもしれないが、それはもともとのJRのルールが非常に難解になっているためであり、本稿では極力シンプルになるよう心掛けた。
加算運賃に関する簡単な判断フローを用意したので、参考にしていただきたい。

鳴門駅連絡特別運賃制度

淡路島線開業に合わせて、新たな制度を一つ設定する。
それが鳴門駅連絡特別運賃制度である。

これは、鳴門駅で淡路島線ホームと鳴門線ホームを行き来する際に自動改札機を通る必要があり、利用方法によって運賃計算が分断されるためである。
淡路島線は全駅自動改札機が設置されており、鳴門駅でも同様に淡路島線ホームには設置されている。
しかし鳴門線は車内改札、もしくは有人改札であり、鳴門駅も同様に鳴門線ホームには自動改札機が設置されない。
このため特にICカード利用者は、鳴門駅で一度運賃計算が打ち切りとなる。ゆえに通し乗車券利用者と運賃に差額が発生してしまうことが考えられる。

このように利用者ごとに運賃に差額が生まれないように設定するのが、当制度である。

概要

通し運賃と分割運賃の金額を比較し、安いほうの運賃での往来を可能にする制度である。

淡路島線・JR西日本側からは、ICカードまたは各駅の自動券売機で購入したきっぷを利用できる。
鳴門線・JR四国側からは、車内券売や自動券売機で購入したきっぷ、ならびに「スマえき」のQR乗車券を利用できる。
いずれも鳴門駅までが対応範囲であり、鳴門駅を越えてもう一方のJR管内への利用はみどりの窓口やみどりの券売機で購入できる通し乗車券でしか対応できない

しかし鳴門駅を越えた利用を駅務室(自動改札のある淡路島線側)、もしくは車内改札や出口改札(鳴門線側)で対応した場合、流出に時間を要するため混雑の要因になったり、職員の業務負担になりうる。
そのため鳴門線連絡特別運賃専用精算機を設置し、機械での通し運賃精算を可能にする。

ではこれを以下の3パターンに分けて取り上げる。

  1. 通し乗車券利用者
  2. 淡路島線→鳴門線利用者:JR西日本管内の各駅からJR四国管内の駅へ向かう場合
  3. 鳴門線→淡路島線利用者:JR四国管内の各駅からJR西日本管内の駅へ向かう場合

A. 通し乗車券利用者

通し乗車券の利用者は、みどりの窓口やみどりの券売機等で乗車券を購入する際に、同一の経路内で自動的に最安の運賃で購入できるようになる。

通し運賃のほうが安い場合は通し運賃。鳴門駅で乗りなおしたほうが安い場合は、その場合での運賃で購入が可能になる。
このように通し乗車券を購入する場合は、面倒な手続きなしに自動的に最安の運賃で購入が可能になる

ただし注意点として鳴門駅経由を指定しないと、当制度の対象外となる。
当駅はあくまで鳴門駅が特殊な構造になってるがゆえに設定される制度であるため、鳴門駅に関係しない経路を通る場合は、当然対象外となる。
例えば大阪駅 – 高松駅間の乗車券を購入する場合、児島駅(本四備讃線)か鳴門駅(淡路島線・鳴門線)が選べるが、児島駅経由を選んだ場合は、対象外となる。鳴門駅経由とする経路であれば、全駅対象となる。

とはいえ特段複雑なルールもないため、基本的には通し乗車券を購入し利用されるのが、一番楽でお得に利用ができる。
ただここでの乗車券とは、各駅の自動券売機で購入できるものではない。それらについては次項以降のB、Cを参照されたい。

B. 淡路島線→鳴門線利用者

淡路島線経由の利用者の場合、通し乗車券以外にもICOCAなどのICカード、各駅で買えるきっぷQRコードで乗車できる。
そして通し乗車券はAのため、それ以外の乗車方法について言及していく。

まず本制度の対象の可否について。
QRコード利用者は、現状対象外とする。これは現状、JR西日本のQR乗車券が企画切符しか用意されておらず、乗り越しという概念がないためである。ただ将来的にQR乗車券がICカード、もしくは通し乗車券のように使えるようになれば対象とするが、今日においては対象外とする。
そしてICカード、きっぷ利用者は対象とする。ただし企画切符は対象外とする。

ただ乗越精算機では鳴門駅までの精算しかできないため、鳴門駅以降の経路についての精算は初乗り運賃となる。
このために専用精算機を設置する。この詳細については、後述する。

C. 鳴門線→淡路島線利用者

鳴門線経由の利用者の場合、通し乗車券以外にも車内改札車内券売のきっぷ、一部の駅に設置される自動券売機きっぷ、またQRコードで乗車できる。

JR四国ではQRコードが通常乗車券の代わりに区間を指定して、乗車することができる。
そのためJR四国側からの利用は、企画切符以外のすべての利用が対象とする。
そして本制度の適用には、B同様に専用精算機の操作を経てなされる。

では特別精算機とは何か。

鳴門駅連絡特別運賃制度専用精算機

本制度での精算を行うために、乗越精算機とは別の専用精算機を用意する。
使用方法等は本項冒頭の画像を参照されたい。

当精算機を利用いただくことで、鳴門駅までの運賃の精算と降車予定駅までの通し運賃との差額分の精算ができ、かつ通し乗車券の発券ができる。
設置箇所は淡路島線→鳴門線用は2階の淡路島線コンコース内、改札口それぞれに1機ずつ。
鳴門線→淡路島線用は1階の鳴門線ホーム待合室内に1機設置する。

特急券のルール

では次に、特急券の料金について紹介していく。
特急を乗る場合、前項の乗車券に加え特急券も必要になる。
本項では、そのルールについて触れていく。

尚、当ルールは全区間で共通したものであり、新大阪駅 – 鳴門駅間のJR西日本管内、鳴門駅 – 徳島駅間のJR四国管内との間で差異はない

基本的なルール

特急料金は一般的なA特急料金を採用する。これはJR西日本やJR四国管内それぞれの他の特急列車と同水準の設定となっている。
そして閑散期繁忙期最繁忙期設定も、他のJR特急に倣い設定する。

自由席料金も同様に、ほか特急列車と同様に指定席料金より530円引きで設定される。

A特急料金
営業キロ 指定席特急料金 自由席特急料金
50kmまで 1,290円 760円
100kmまで 1,730円 1,200円
150kmまで 2,390円 1,860円
200kmまで 2,730円 2,200円
300kmまで 2,950円 2,420円
400kmまで 3,170円 2,640円
600kmまで 3,490円 2,960円
601km以上 3,830円 3,300円

※これとは別に乗車券が必要。
 指定席特急料金は通常期の料金。こども料金は半額。

以上のことから特急料金に関しては、淡路島線独自の規則やルールなどは設定しない

グリーン席

淡路島線では特急にのみ、グリーン席が設定される。

このグリーン席料金は、ほかのJR西日本やJR四国の特急と同様の水準で設定される。

特急のグリーン料金
営業キロ グリーン料金
100kmまで 1,300円
200kmまで 2,800円
400kmまで 4,190円
600kmまで 5,400円
800kmまで 6,600円
801km以上 7,790円

※これとは別に乗車券や特急券が必要になる。
 おとな料金とこども料金は同額。

つまり特急料金に関しては、淡路島線、もしくは鳴門駅を跨ぐことによる加算料金や特別制度等は設定しない。

ということで本稿では淡路島線の利用料金におけるルールを取り上げた。
乗車券のルールで、ほか路線にないほど複雑なルールが設定されているが、これは不正行為の防止や、利用者間で不公平な状態が生まれないように思慮したためである。
難解な箇所などあればお教えいただければ、改めて検討していく。

忌憚なくお考えをお知らせいただければと思う。
お疲れさまでした。

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